長かった冬が終わった。
もうすぐ誕生日を迎える。

昔よく聴いていた音楽をかけて
パソコンの前とトイレを行き来して
煙草をふかし
考え事をしていて、収束がつかない。

心を覗く事をやめて
少し大人になった気がしていたけど
本当は
少し楽になったのかな。

また雨が降って
桜は散るんだ。

まだ憶えているか、私を。
あなたと話がしたい。
考えても考えても答えが出ない
けれど考えなければ何にもならない
まさに闇雲の中に手を突っ込んでいるような
理想と現実の間で窒息してしまいそうな

失敗続きの20代
自信も何もなくて、突っつかれただけで崩れてしまう
私の心は形すら保てないグズグズの豆腐みたい

言葉で自分を見直したら、何もなかった
振り返れば私の過去はゴミ屑同然くだらなかった
こんな話を聞いてくれそうな友人もいなかった
だから今は、前だけ見ていないと、歩けない

人生のバカンスは
いつか来る終わりの時を待つように
時間も金も贅沢に使ってなんぼ、そういうものだろ?
意地とかプライドとか脱ぎ捨てたら、本当に何もなかったんだ


以前は
空を見上げることなんてしなかった。
その日の天気すらろくに知らなかった。
雨が降り出すその時までは気にも止めなかった。

今現在
気分がどうしようもなく落ち込んで
何もかもが億劫で
生きることへの希望が見出せなくなったら
出来るだけ太陽の光を浴びること、
まるでお母さんのような優しい目をした人の言葉を
思い出す。思い出すのだけど
光すら、見たいと思えない時だってある。

カーテンの隙間から漏れる
あたたかな陽射しは
私の中の闇を照らし出すようで
怖かった。

いつもより少しだけ早起きしよう。
あたたかいスープを飲もう。
ささやかな朝食はささやかな幸せの始まり。
涙の匂いが染み付いた布団を干して
今日はどこかに出かけよう。

ねぇ、もう曇り空は見たくないよ。


頑張らなくてもいいんだよ、と優しく言われると
つらくなる。
何の取り柄もない自分が頑張ることさえ止めてしまったら
本当に無価値になってしまう。
取り返しがつかなくなってしまう。
後悔すると思う。

何も期待されてはいないような気になる。

その優しさに甘えてしまう自分が怖くなる。

でも、いつまで頑張り続けるのかなぁ。不安になる。
頑張るのが当たり前、なのかな、本当に。
当たり前のことだけしていても誰も褒めてくれやしないけど
当たり前なことさえできていなければ、見放されていく。
自分を褒めてやれるのは自分だけ、か。
私はそんな自己満足では納得できない。
評価として、形として、あるいはお金にならなければ。

要は
頑張れば自分の首を締めることになるけど
頑張らなければ飢えて死ぬんだよ。
結局死ぬのなら、前者の方が、まだ惨めじゃなくていいかな。

何も言わずに傍で見ていてくれる君がいてくれて
私は良かった。
運が良かった。
だから、それを無駄にしてはいけない気がする。

いつまで、こんな中学生みたいなこと、言ってるのかな。
頑張るから、頑張るからさ、言うだけ言わせてね。


なんとなく、好かれていない事、うすうす気付いていた
自分でも理由が見当つかないのが怖かった
自分の知らないところで色々言われてるのかと思うと怖かった
取り繕おうとして焦れば焦る程、気持ち悪い人間になっていった

私は本当にみんなの事が大好きだった
先の事なんて、当分考えたくなかった

でも、みんなはそうじゃなかったね
大好きなのは私だけだった、片思いだった

ただ応えて欲しくて必死だったんだ

淋しかったなぁ
だけどもうみんなの事は忘れようと思う
みんなは私の事、もうとっくに忘れていると思うけど
仕方がない


ベッドに横たわって
世界を水平に見下ろすと
…気持ち悪い

何かを失うとはこういう事
自らの手で捨て去ってしまったのだという事にしておく
失っていないものだけを使って前に進むしか

もう人の事は信用なんかしないと思う
増してや自分の事を分かってくれと期待する事など

生きていけば身体は傷つく
心は荒ぶ
まっさらなものと取り替えられたらと願うのは愚かな事

今夜も眠れやしないけど、目を閉じる
ノラ・ジョーンズ、合間に雨の音
かすかにあなたの寝息、バラの匂い
この、心臓の脈動
明日という日

さようなら


声が
聞きたいなぁ

私とあなた

あなたは私の話を聞かないし
私もあなたの話を聞かない
話をしたい。ただそれだけ。
聞いてくれる?聞くよ。

仕事、忙しいんだよね。
終わったらいつも真っ直ぐこの部屋に帰ってきてくれるけど
本当は自分のお家に帰った方が楽なのにさ
会いたい。会いたいんだよね、私に。
だから私もあなたの為に手料理を作って待っている。
あなたが帰ってきてくれるというから、
この狭苦しい部屋で唯一の、あなたは私に意味をくれる。

あなたと猫がいなかったら、私は今どれだけ淋しくなってただろう。
季節はそう、二月、いつ暖かくなるのかな。
春は決別、新しい環境に期待や不安でいっぱいにして、
冷たい陽射し、花の香り、あらぬ事への予感、デジャヴを齎す。

あなたは朝早くから起きて、仕事をして、22時に帰ってくる。
そして、着替えてご飯食べで0時過ぎ、お風呂に入るのもやっとだったりして、
床に就く。頭の中では、資料を拡げ、明日のスケジュールを組んている。
一言、あぁ明日もキツいなー、と。
そんなあなたは私を抱きしめると心が落ち着くんだという。
嫌なことは今はもう全部忘れちゃって、明日また頑張る為に今日は早めに寝てしまおうね。

私は、台所の片付けしなきゃいけないし
洗濯物、今しとかないと明日あなたの着るワイシャツがない。
猫にエサやらないと。床汚なっ、掃除機かけてクイックルワイパーかけないとないい加減。
今週この休みのうちにやるって決めたからね。
案の定、土壇場で焦って、やる事なんか何もないと思ってしまってた。

私も、私もあなたの傍で眠りたいよ。
でも本当に一番したいのは、眠りに就く前にはあなたとお喋りしたい。
仕事の話でもいいし、今日昼ごはん何食べた、とか、次のデートは何処に行きたい、とか
そんな話がしたい。他愛ない話で笑い合い、マッサージしてセックスもする。
そうできれば幸せな気分で明日が来るのを待てる。
のに。時間や曜日を、気にしなきゃいけないの。
あなたの短いプライベート、すなわち私の短いあなたとのプライベート。

これからは益々噛み合わなくなってくるよ。
本当に二人で、明日のこと、仕事の事忘れて、笑い合えるのは
頑張ろう、か。何とかなる、か。まぁ、そうだね。

ただ私は今、聞きたいよ、あなたの声
あなたの笑顔、私といるとその笑顔になれるんだね。

距離が、時間が、お互いの事情が、
奪っていくけど、どうしようもない、ので
頑張ろうか、妥協すること、…


もうどうでもいい。
どうでもいいから、あなた。


生きることは怪我をすることだと思った。
傷付かなければ人は強くなれない。

私は今、転んで倒れてしまうのが怖いんだ。
ただの、痛がりなんだ。

傷は治るものなのに。
睡眠導入剤が投与され、約5分、
今からここに書く言葉を
後日裁判にかける
どうぞ、審判を

もしも、これが本音と呼べるものならば

可愛いね可愛いねと、言い続ける君
ねぇ、それ、いつまで続くのかなぁ…

優しい、面白い、だらしない、エロい、
私という人間性、縦に割ってこんなもの

薄っぺらいね、でもそれが大好きなんだ
愛や恋が理屈じゃないなら、ただそれだけのこと

いつか破綻するというのなら、極自然なこと

自分が
自分が
何なんだって


病気だと言いました
幸せにすると言いました

根拠もくそもない

愛、もしくは恋、

こんな曖昧な答を提示し続ける



やってやれるか
やってやれるか


約束は守る為にすんじゃなくて
約束は結ぶ為にするもんさ

だから、頑張ってるんだろ
その先に何があるかはわからない
要らないかも知れない

なんで?

なんでなんでなんで、根本的に
なんで飯を食う
どこに行く?
この電車、本当に恋人のところに行くことできる?

悲しくなんの

惨めになんの



うそつき
うそつきうそつき

ずっと好きとか
幸せにするとか、後悔させない、なんて
そんなわけないじゃん?

信じてなんかいないんだから
危ないギャンブルに賭けてしまっただけだ


自分の価値は愛する人が決めるのではない
私のこと何も知りもしない世間に決められんだ


人生に後悔はつきものだけど
最後には「頑張って良かった」と思えるようにしたい

どの道に進むかじゃなくて
どう進むのかが問題だということ