今はまだ一人にはなれない
事あるごとに口にするあなたの「好き」が痛い
視線は引っ掛かる事なく、するりと、床に落とされる
浮かんだ点が滲んで、曖昧な疑問符になる

また一枚、薄水色が剥がれた冬の空は
一年前とは、きっと何か違うのだろう
僅かに、でも決定的に

誤魔化すように二人してめいいっぱいはしゃいだ週末は
なんだか搾り滓のような疲れが残る

これを抱えたままで、まだもう少し
もう少し歩いていこうと思う
情けないあなたと狡猾な私
頼りない二人